ホテル・旅館の消防設備点検|(五)項イの1年報告と共同住宅との違い
著者・監修 ・ YDAIコンサルティング株式会社 代表
目次
旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するものは、令別表第一(五)項イとして1年に1回の報告群を確認します。 令別表第一(五)項イの旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するものの報告の群 を確認すると、建物名だけでは分からない利用部分と記録を整理できます。設備別の点検周期は、報告の年とは別に確認します。
「ホテルと社員寮、共同住宅では報告の扱いがどう違うのか」と迷うときは、建物の通称、利用部分、設備名、報告の根拠が混ざっていることがあります。令別表第一の用途語を物件の使われ方と対応させ、記録の対象を分けます。
(五)項イと(五)項ロの用途語、宿泊利用と居住利用の確認、報告と設備別点検の違いを扱います。 消防法施行規則第31条の6第3項と令別表第一の記載は2026年9月8日に確認しています。
本記事で分かること
- (五)項イの宿泊用途
- (五)項ロとの違い
- 客室と共用部の情報
- 1年報告と設備別点検の違い
結論:ホテル・旅館の消防設備点検(早見表)
ホテル・旅館の消防設備点検とは、(五)項イの宿泊用途と設備記録を対応させて報告の群を確認することです。
| 確認する面 | 用途又は条件 | 報告・記録の見方 |
|---|---|---|
| 宿泊用途 | 旅館、ホテル、宿泊所など | (五)項イ |
| 居住用途 | 寄宿舎、下宿、共同住宅 | (五)項ロ |
| 報告の群 | イは1年、ロは3年 | 規則第31条の6第3項 |
旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するものは、令別表第一(五)項イとして1年に1回の報告群を確認します。用途語、利用部分、設備名を対応させると、報告の写しや維持台帳にある記録の対象を確認しやすくなります。関連する基礎は、物品販売店・展示場の消防設備点検も確認してください。

旅館・ホテル・宿泊所を(五)項イの用途語で確認する
宿泊に使われる建物又は利用部分かを、令別表第一の列挙と対応させます。施設名だけで結論を出さず、建物又は利用部分の情報、設備名、記録の所在を一緒に確認します。
旅館・ホテル・宿泊所の列挙を確認する
令別表第一(五)項イは、旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するものを掲げています。建物の呼び方だけでなく、宿泊に使われる客室や共用部の利用実態を物件情報として整理します。消防法施行規則第31条の6第3項第1号は、(五)項イを1年に1回の報告群に定めています。ホテル・旅館の消防設備点検を確認するときは、この情報を別の利用部分や別の建物の記録と混同せずに整理します。
客室と共用部の設備情報を対応させる
客室、廊下、ロビー、食堂などがある場合は、利用部分ごとに設備名と記録を確認します。消火器、誘導灯、自動火災報知設備などを設置場所と対応させると、点検結果をたどれます。設備ごとの点検組合せは平成16年消防庁告示第9号第3で確認します。ホテル・旅館の消防設備点検を確認するときは、この情報を別の利用部分や別の建物の記録と混同せずに整理します。

(五)項ロの居住用途と混同しない
同じ建物に居住に近い使われ方があっても、用途語を分けて確認します。施設名だけで結論を出さず、建物又は利用部分の情報、設備名、記録の所在を一緒に確認します。
寄宿舎・下宿・共同住宅は(五)項ロで確認する
令別表第一(五)項ロは、寄宿舎、下宿又は共同住宅を掲げています。(五)項イの旅館、ホテル、宿泊所と同じ(五)項でも、イとロで報告の群が異なるため、利用実態を確認します。(五)項ロは消防法施行規則第31条の6第3項第2号で3年に1回の報告群です。ホテル・旅館の消防設備点検を確認するときは、この情報を別の利用部分や別の建物の記録と混同せずに整理します。
社員寮の居住部分を宿泊用途と取り違えない
社員寮など居住のために使う部分は、宿泊施設の客室と同じ情報にまとめません。居住部分の利用状況、関係者、設備記録を別に整理し、(五)項イ又はロの確認材料を対応させます。名称だけでなく利用目的を確認します。ホテル・旅館の消防設備点検を確認するときは、この情報を別の利用部分や別の建物の記録と混同せずに整理します。

1年報告と設備別の点検を別の根拠で確認する
(五)項イの報告は年1回ですが、設備名ごとの点検には別の周期があります。施設名だけで結論を出さず、建物又は利用部分の情報、設備名、記録の所在を一緒に確認します。
ホテル・旅館の1年報告を確認する
消防法施行規則第31条の6第3項第1号は、(五)項イを1年に1回の報告群に定めています。報告の写しを確認するときは、客室又は共用部のどの設備に関する記録かを対応させます。報告の年を設備別の点検内容と同じにしません。ホテル・旅館の消防設備点検を確認するときは、この情報を別の利用部分や別の建物の記録と混同せずに整理します。
誘導灯の機器点検を6か月で確認する
誘導灯と誘導標識は、平成16年消防庁告示第9号第3で機器点検6か月のみの設備群に示されています。ホテルの報告が1年であっても、誘導灯の確認を年1回だけと考えないように、設備名ごとの期間表を確認します。点検の周期は告示の設備別の定めから読みます。ホテル・旅館の消防設備点検を確認するときは、この情報を別の利用部分や別の建物の記録と混同せずに整理します。


宿泊に使う客室、廊下、ロビー、食堂などを整理する際は、利用部分ごとに設備名と記録の所在を対応させます。旅館、ホテル、宿泊所の利用情報と、社員寮や共同住宅として使う部分の情報を分けると、(五)項イ・ロの用途語を確認しやすくなります。報告の写しを見るときも、宿泊用途に関する記録か、居住用途に関する記録かを物件情報へ戻してたどります。
(五)項イの宿泊用途を確認する際は、旅館、ホテル、宿泊所という表示と、実際に客が宿泊する部分の使われ方を対応させます。客室、廊下、ロビー、食堂などの利用部分と、消火器、誘導灯、自動火災報知設備などの設備名を対応させると、点検結果をたどれます。社員寮又は共同住宅として使う部分が併設される場合は、居住部分を(五)項ロの情報として分けます。報告の写し、維持台帳、整備の経過は、どの利用部分に関する資料かを確認して保管先を整理します。
宿泊用途を確認する資料には、客室の利用状況、共用部の使われ方、設備名、点検結果、報告の写しの所在を対応させます。宿泊所という名称に近い場合でも、居住に使う部分があるかを別に確認し、(五)項イとロのどちらの用途語に関する情報かを整理します。設備別の点検では、誘導灯と自動火災報知設備の組合せも別に確認します。
ホテル・旅館の物件情報では、客室、廊下、ロビー、食堂、居住に使う部分があればその部分を分け、設備名と設置場所を対応させます。(五)項イの宿泊用途と(五)項ロの居住用途を確認する資料を同じ欄にまとめず、利用目的と記録の対象を照合します。報告の写しと維持台帳をたどるときも、どの利用部分に関する資料かを確認します。
ホテル、旅館、宿泊所などに関する確認では、施設名だけで宿泊用途を判断せず、実際に客が宿泊する部分の使われ方を確認します。令別表第一(五)項イの宿泊用途に関する資料と、社員寮又は共同住宅として使われる部分に関する(五)項ロの情報は、同じものとして扱いません。客室、廊下、ロビー、食堂、居住に使う部分などを分け、設備名と設置場所を対応させると、点検結果や報告の写しの対象をたどれます。
宿泊施設の資料を読むときは、客室数や名称だけに頼らず、どの利用部分に関する記録かを確認します。消火器、誘導灯、自動火災報知設備などの名称が設置時の書類、維持台帳、点検結果に残っている場合は、現在の設置場所と照合します。報告に関する情報と、設備別の点検記録は役割が異なるため、一つの周期としてまとめません。居住に使う部分や別用途の部分があれば、宿泊部分の資料と分けて保管先を確認します。
運営形態や利用者の変化がある物件では、過去の説明を現在の利用実態に当てはめる前に、利用部分を見直します。所有者、管理者、占有者のいずれが建物情報や記録を把握しているかを整理し、確認できない資料は確認先として残します。客室、共用部、食堂、居住部分の情報を対応させておくと、どの設備とどの記録を確認するかが分かります。宿泊用途と居住用途の資料を分けることが、ホテル・旅館の情報を整理する起点になります。
まとめ
旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するものは、令別表第一(五)項イとして1年に1回の報告群を確認します。令別表第一(五)項イの旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するものの用途語と、実際の利用部分、設備名、記録を対応させると、報告に関する確認を整理できます。機器点検6か月、総合点検1年という設備別の周期は、用途区分による1年に1回の報告と別に確認します。
共同住宅・社員寮の消防設備点検、消防設備点検の報告周期、消防設備点検の記事一覧を参照し、物件情報と記録の関係を確認してください。
よくある質問
- Q. ホテルと共同住宅は同じ(五)項ですか
- どちらも(五)項ですが、旅館、ホテル、宿泊所は(五)項イ、寄宿舎、下宿又は共同住宅は(五)項ロです。消防法施行規則第31条の6第3項では、イは1年、ロは3年の報告群に分かれます。
- Q. 社員寮はホテルの客室と同じ情報で確認しますか
- 社員寮は居住のために使う部分として、宿泊利用の客室とは分けて確認します。建物の名称ではなく、利用目的、設備名、記録の所在を対応させて(五)項イ又はロを確認します。
- Q. ホテルの1年報告では点検も年1回ですか
- 異なります。誘導灯は機器点検6か月のみの設備群であり、自動火災報知設備は機器点検6か月と総合点検1年の両方を確認する設備群です。報告と設備別点検を分けます。
- Q. 宿泊所の共用部はどのように確認しますか
- 客室、廊下、ロビー、食堂などの利用部分と設備名を対応させ、点検結果、報告の写し、維持台帳の所在を確認します。共用部を客室情報だけにまとめないことが大切です。
出典
本記事の出典は に内容を確認しています。
- 1.消防法施行令(laws.e-gov.go.jp)
- 2.消防法施行規則(laws.e-gov.go.jp)
- 3.平成16年消防庁告示第9号(fdma.go.jp)